まっさらな一日に。 [空を見上げて]
一瞬を見落とす心。
一瞬という時間について、思いを馳せてみる。
交差点であまたの人とすれちがう・・その出会いに似ているなと感じる。
自分の身体感覚に耳をすまし、ちゃんと自分を信じてみよう。
時間はかかったけど、やっとそう思えた。
きょう、動く雲をながめていたら、
まっさらな心がふわっと乗っかったから。
笑う人 [家族]
夏の朝、毎年恒例、父とお盆のお参り。
ふたりで汗を拭き拭きどうにか喫茶店をみつけ駆け込む。
猛烈な暑さ。
アスファルトからは陽炎が立ち上り、視界がゆらゆら揺れる。
朦朧とした意識の中、父の言葉で目が覚める。
つらいときほどわらえ
そのうち、力が湧いてくる
目の前には昔から見慣れた父の顔。
かわらない [暮らし]
ビデオデッキが壊れ、テレビが壊れ、ついに冷蔵庫が壊れてしまった。
なきゃないでどうにでもなるさ、と格好良く言い放ちたいが、
この暑い最中そうともいかず・・
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一昨日深夜、ご近所のみなさんが寝静まった頃、こっそり屋根にのぼった。
しばらく寝ころがって星をみた。
ちょっと屋根に上っただけで目に映る景色、感覚はずいぶんとちがう。
おにぎりと麦茶をほおばったり、眠いのをこらえきれなくてしばしうとうとしたり・・
はっと目が覚め、偶然、横に流れる星を「みた?!」と確認しあったり・・。
そんな風にしていたら、子どもの頃、ただの好奇心のカタマリだった頃のことを瞬時に思い出した。
玄関からちょっと庭先に布団を持ち出して、兄と一緒に月と星の観察をしたとき、
日常とはまったくかけ離れた世界があった。
深夜の世界が存在するなんてしらなかった。
ただ胸は高鳴るばかり・・。
ちょっとした冒険。
だけど、今回は格別に発見と勇気が強くのこった。
日々そりゃ色々あるけど・・、でも、たいしたことないさ。。
みえない音 [音]
映画「地球交響曲第6番」を観た。
「音楽は人類誕生のはるか以前からこの世にあった。
言いかえれば、音楽は人類がはじめて作ったものではない。」
海洋生物学者のコトバが印象に残る。
”目にみえない”ものについて思いをめぐらせているせいか、引き込まれるように観た。
映像に、自分もふっ・・とその場にいるかのような錯覚をおぼえたり、
記憶に沈んだ何かに振動し、細胞がふくらむようなみずみずしい覚醒にはっとしたり。
自然とのつながりの中でつかまえたみえない音の音色やゆらぎのわけを聴きに、
遠くワープしたよう。
音の波。
シタール、ピアノ、チェロ、鯨がうたうウタ、
向こうから流れるやまない音のふるえ。
みえない音をつかまえる。
本能の反応。
何かに触れられてはじめて眠り続けていたものが目覚める。
風が梢を撫でるように。
そんな気づきと似ているような気がした。
命を生み出した大きな存在に身をゆだねることはむずかしいことじゃないのかもしれない。
人間として生きるということを思いちがいしないようにしなくては。
めずらしく即買いしたこの映画のサントラ盤を聴きながら、傾いてしまったわたしの心を
取り戻したい。
わたぼうし [観察]
種をまいて5日目。
土の中に気配は感じていたが、棉をぐっともちあげてぴかぴかの新芽が顔を出した。
生まれたての緑のまぶしいこと。
あっちでもこっちでも・・か、かわいいぞ。
ルッコラやオクラも。
土のにおい [暮らし]
週末、久しぶりに家でたっぷり過ごすと決めた。
ずっと気にかかっていた植え替えのチャンス!
土曜の朝、土や敷石、プランター、植え替え用の鉢などを求めに行く。
お店の方に土のことでちょっと質問してみたら、期待した以上のずっとうれしいアドバイスを
いただく(しかも必要最小限の会話で)。
すばらしい・・。
言葉数少なに、必要なことは的確に(翌朝、また行った)。
どういう場で働いていても、こういう人の存在は大事だな・・
こういう場面で信頼を寄せられる人に出会えたことは幸運だ。
植え替えは毎年やってはいるものの、今年はちゃんとすべてやることにした。
ちょっとした時にいただいたハーブ(水に挿していたら根がついたもの)や種がとれたルッコラ、
先日Uちゃんからわけてもらった和棉の種、オクラとトマトの種もまいた。
気づいたら、いつの間にか鉢やプランターはあわせて二十以上になっていた。
結婚を機に仲間入りしたオリーブの木もそろそろ10年を迎える。
オリーブの木に関して、そのお店の女性からちょっと楽しみな提案を。
オリーブの鉢の表面に、すっかりたくましく育ちすぎたアイビーを植え替え、一年草の花の種を
ぱらぱらまいてみたら、と。
オリーブは(葉が茂らないので)アイビーのおかげで暑さからしのげるし、
花も咲いてみんな共存でき、楽しめるということ。
それならばと、早速やってみた。
花は、ハーブの種類の一年草の種をまいた。
ちいさい淡い青色の花が咲くそう。
葉は料理やお茶にもできるらしい。
たっぷり丸二日間、ひさしぶりに土の匂いとふかふかした感触をあじわいながら
植え替えを楽しんだ。
陽にはやけるし、翌日の筋肉痛っていったらないけれど、この充実感はなんだろう・・。
自分の細胞が喜んでる感じがする。
10匹だったメダカも第四世代、ミナミヌマエビも第三世代が次々誕生し、
何の気なしにほうりこんだ水草も白く可憐な花を4つも咲かせている。
こんなとき、命あるものについてしみじみ感じ入る。
人から分けていただいた種が発芽し、また誰かの手にぽんと手渡せる日がくるといいな。
それにしても、芽が出ないかな・・あ、ひょっとしたら出てるかも・・と気もそぞろでまったく落ち着かない。
ついふらふら~と何度も見に行ってしまう。
サツキやメイの心もち・・
あぁ、いっそのこと土壌がほしい。。
初夏に思う [ヒトリゴト]
髪をショートにした。
パーマもカラーもしたことがないが、髪の中に白く光るものを発見。
この夏、40代へ。
その前に一度ゼロからはじめたいような清々しい心境になっている。
カラダも心も、新しく、というような。
さて、体力づくり、自分づくり・・と。
みちしるべ [ルーツ]
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「あなたが何であるか」は、神からあなたへの贈りものです。
「あなたが何になるか」は、あなたから神への贈りものです。
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今読んでいる本の中にしんと横たわっていたものが、くいっとひっかかった。
ずっと昔、祖母や母の口から何度となく聞いた気がする。
心もようも、今鮮やかにおきあがる。
そして、ひと月。 [暮らし]
旅に出る前、ベランダで咲いていた鉢植えの花をほうっておけず、
思いきってさんりん切って、丈の低いびんに挿しておいた。
今、花は枯れるどころか、ますます大きくふくらむようで、花の白が桃へと滲んで染まっていった。
こんどは、いちりんの花のもつじかんを、旅する。
冒険心 [キモチ]
「ぼくは教室に向かうとき、いつも冒険しに行くような気持ちなんだ
今日は一体どれだけ、どんな笑顔に会えるだろうと思うと、もうワクワクしてくるんだよ」
先日見た芝居中の教頭先生の台詞に、じーんとした。
昨年小学校と関わって、今現実にいる子どもたちは、舞台の子どもたちより
もっと大人びた目をしているけれど、先生の中にはそりゃいろいろな人がいるけれど、
”先生になりたい”とはじめて思った気持ちにそうブレはないはず。
そして、子どもはどれだけ時が流れても、いつも同じように敏感に生きている。
この日、目の前が大きく水を掻いたように、広がった。
冒険心。
自分自身がこのキモチをいつまでも失わないでいよう、そう強く思った。