ときめいて [キモチ]
今日は、友人ふたりのお誕生日。
ひとりは、大阪に住んでいた時の高校時代からの友達。
もうひとりは、成人してから、友人を通して親しくなったRさん。
朝、そのRさんからメールが届いた。
「38歳も、ときめきをもっていたいな」
ドキッとした。
「ときめく」。
思わず、辞書を引いてみた。
「ときめく・・喜びや期待などで胸がどきどきする。心が躍る。」
そうしたら、自分の記憶の中に、ときめいたことを探してみたくなった。
運動会で一番のまま走りきれそうな瞬間。
本の中に広がる世界を知った時。
映画館に入った時。
楽器を吹けた時。
珈琲を飲ませてもらえた時。
大きな犬と仲良しになれた時。
人を好きになった時。
ときめきの感情は、はじめて何かに出会う気持ちに大きく結びついているような気がする。
まだ何も触れられていない無意識のところに、ポコンと感覚が生まれるようなちいさなときめき。
気持ちが口からあわてて出て行ってしまうような、突発的な高鳴りの大きなときめき。
ある時突然、心が生き物のように動き出す。
- 作者: Robert McCloskey
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1978/01
- メディア: -
この絵本は、海辺の別荘でひと夏の休暇を過ごすある家族の物語。
本の中には、いつも、その時間と風景が広がっている。
海と、夜空と、島々の、微妙な色合いを持つ深い青の世界。
もたらされる安心感と静謐さ。
「波と空を ようく みておくんだよ。
海の潮の香りを ようく かいでおくんだよ。
去っていく場所のことを かんがえると、
すこし さみしいね。
でも これからいく場所のことを
かんがえると、すこし うれしいだろ。
しずかに 思いめぐらすときだ 」
子どもたちは、たくさんときめいて、たからもののような思い出を手に入れた後だからこそ、
胸いっぱいに広がるせつない気持ちになった。
「たからものをわすれないように」というマックロスキーのメッセージがまっすぐ心に届く。
この絵本を何度読み返しても、胸が躍る。
本を開くと、ときめき、本を閉じる時は少しせつなくなる。
Rさんから届いたメッセージの件名は、「娘が育てたひまたん」。
開くとそこには、まだまだこれから大きく育ちそうな可憐な向日葵が笑っていた。
子どものころの不安定な気もちを思いだしてしまうような
いい話ですねぇ。
「珈琲を飲ませてもらえた時」
「大きな犬と仲良しになれた時」
にぐっときました。
珈琲、多くの親はあまりのませないもののようですね。
おばあちゃんは飲ませてくれました。
その絵本もいいですね。
沖縄の波や空や潮の香りをようくおぼえておこうと思います。
by ユウ (2005-07-14 08:51)
☆ユウさんへ☆
この絵本、ぜひ手にとって眺めて、読んでほしいな。
やわらかい部分がずいぶん動くような気がします。
その地を去るというのは、頭と心がばらばらで
どこか置いてけぼりのように、さびしく感じます。
私はずっと転校生だったけれど、いくつになってもちっとも慣れません。
だから、人よりひとつ分、思い入れが強いのかも。
ユウさんの沖縄、読谷の地、特別な場所へいつか行ってみたいです。
本当に。
by 月うさぎ (2005-07-14 10:09)